犬用のペットフードと猫用のペットフードが、はっきり分別されているのはご存知の通りですが、犬にキャットフードを、猫にドッグフードを食べさせると、一体どうなるのでしょうか?
まず、キャットフードには、アミノ酸のひとつであるタウリンが配合されています。
犬は自分の体内でタウリンを合成できますが、猫は合成できないため、エサから摂(と)る必要があるからです。
一方、ドッグフードには、犬に必要な動物性たんぱく質が豊富に入っているものの、タウリンは配合されていません。
そのため、猫がドッグフードを食べ続けると、タウリン欠乏症となり、病気になってしまいます。
最悪の場合、失明や拡張性心筋症になる危険性があります。
一方、キャットフードに含まれているたんぱく質と脂肪の量は、ドッグフードの約2倍です。
「犬にキャットフードを与え続ける」ということは、人間でいえば、「1500キロカロリーを超えるステーキとデザートをセットで、しかも、朝・昼・晩食べさせる」ことに相当します。
これでは、肥満どころか、さまざまな病気にかかってしまう可能性が極めて高くなります。
そのため、犬がキャットフードを食べるのもNGなのです。
このように、犬と猫とでは、必要な栄養素がそもそも違っています。
犬と猫を一緒に飼っている方は、それぞれに与えるペットフードが、混ざったり、逆になったり、また彼らが違うエサを食べたりしないよう、十分ご注意下さい。
また、もしも、間違ったペットフードを与えている方がいらっしゃいましたら、ただちにおやめ下さい。
以上の理由から、たいへん危険です。