
玄関の靴をそろえる意味は? – 命にかかわる理由があった!
子供の頃、玄関先に靴を外に向ける、いわゆる「出船(でふね)」の形にそろえておくように躾(しつ)けられた人は多いのではないでしょうか。実は、これにはきわめて合理的で、しかも命がけの理由があったのです!玄関で靴を外に向けてそろえておく作法は、武士の間で広まったお茶の世界から生まれました。戦乱(せんらん)の世を生きる武士にとって、茶室での精神統一はつかの間のオアシスでした。しかし、敵はいつ襲ってくるか分かりません。いざというときのために、刀を身のそばに置くことはもちろん、履物もすぐに飛び出せるようにおかなければなりません。