1の段から始まるのになぜ「九九」? もともと9の段から始まった驚きの名前の由来とは

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算数の 勉強

小学校で当たり前のように覚えた「九九」。でも、よく考えると少し不思議です。1の段から習うのに、どうして名前は「一一」ではなく「九九」なのでしょうか。実はこの呼び名には、古代中国から受け継がれた“ある順番”が関係していました。今では当たり前の計算表に隠された、思わず誰かに話したくなる意外な歴史をのぞいてみましょう。

「九九」という名前、ちょっと変だと思いませんか?

私たちが学校で覚える九九は、1の段から順番に学ぶのが普通です。
それなのに、呼び名は「一一」でも「一九」でもなく、「九九」。

このズレに気づくと、「なぜ?」と気になってしまいますよね。
実はこの名前、昔の九九の並び順をそのまま引き継いだものなのです。

つまり、「九九」という名称は、単なる呼び方ではなく、歴史の名残。
そこには、今とはまったく違う“九九のスタート地点”がありました。

九九のルーツは古代中国にあった

九九の歴史はとても古く、起源は中国にさかのぼります。
すでに紀元前7世紀の春秋時代には、中国で九九が使われていたとされています。

さらに日本にも早い時期に伝わっており、飛鳥時代にはすでに存在していました。
奈良時代から平安時代にかけては、貴族が身につけるべき教養のひとつとされていたのです。

今では小学生が学ぶ基礎知識という印象の強い九九ですが、もともとは長い歴史をもつ“知の道具”でした。
そう考えると、いつもの暗記表も少し格が違って見えてきます。

実は昔の九九は、9の段から始まっていた

ここがいちばん「へえ!」となるポイントです。
中国でも日本でも、昔の九九は**「九九八十一」**から始めるのが一般的でした。

つまり、今のように「一一が1」から順に並べるのではなく、まず最初に9×9を置いていたのです。
このため、計算表そのものが「九九」と呼ばれるようになりました。

現代の感覚では少し不思議ですが、昔の人にとっては「九九」こそが出発点。
だから名前だけが今も残り、私たちは1の段から習いながら「九九」と呼んでいるわけです。

なぜ9の段から始めたのか? 理由には諸説あり

では、なぜわざわざ9の段から始めていたのでしょうか。
これにははっきり一つの定説があるわけではなく、いくつかの説があります。

そのひとつとして知られているのが、上流階級が知識として独占しやすいよう、あえて覚えにくい並びにしていたのではないか、という見方です。
最初に大きい数から入るほうが、たしかに簡単とは言いにくいですよね。

もちろん断定はできませんが、もし本当にそうだったとしたら、九九は単なる計算の道具ではなく、教養や身分とも結びついた知識だったのかもしれません。
そう考えると、九九の見え方がぐっと面白くなります。

江戸時代に「今の並び」へ変わっていった

時代が下って江戸時代になると、九九は貴族だけのものではなく、商人たちにとっても実用的な知識になっていきました。
売買やそろばんの計算に必要だったため、より多くの人が使うものへと変わっていったのです。

その流れの中で、覚えやすさが重視されるようになり、現在のように小さい段、つまり1の段から順に学ぶ形が広まったといわれています。

今の私たちにとって自然な順番は、実は“最初からそうだった”わけではありません。
使う人が広がるにつれて、より実用的で覚えやすい形に変化していったのです。

「九九」という名前には、昔の学び方がそのまま残っている

普段何気なく使っている言葉の中には、昔の名残がそのまま生きていることがあります。
「九九」もまさにそのひとつです。

1の段から習うのに「九九」と呼ぶのは変に思えるかもしれません。
けれどもその名前の裏には、古代中国から続く長い歴史と、かつて9の段から始まっていた学び方の記憶が残っていました。

何気ない算数の知識にも、こんな意外な由来が隠れている。
そう思うと、子どもの頃に覚えた九九が、少しだけ奥深く感じられるのではないでしょうか。

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