小池さんがラーメンを食べ続ける理由｜オバケのQ太郎の隠れた真実とモデル人物の秘密

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藤子不二雄作品に何度も登場する「ラーメンを食べている中年男性」—その名も小池さん。『オバケのQ太郎』から『ドラえもん』まで、いつも同じ髪型、同じ表情で、ズルズルとラーメンをすすっている姿を見たことはありませんか？

実は、この小池さんには実在のモデルがいました。しかも、その本名は「小池」ではなかったという驚きの事実も。トキワ荘に住んでいたあるアニメーターの日常が、なぜ藤子作品を代表するキャラクターとして定着したのか。ラーメンと共に語られる、昭和漫画界の温かいエピソードをご紹介します。

1 「小池さん」の正体—実在したモデル人物とは？
2 「小池さん」は本名じゃなかった！名前の由来と誤解
- 2.1 本当は「鈴木さん」だった
- 2.2 誤解がそのまま定着した経緯
3 小池さんは他の藤子作品にも登場する？
4 まとめ
5 おわりに

「小池さん」の正体—実在したモデル人物とは？

アニメーター・鈴木伸一がモデルだった

実は、この小池さんには、モデルとなった人物がいるのです。
アニメーターの鈴木伸一(すずきしんいち)です。

ラーメンを食べる往時の写真を手にする鈴木伸一

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天然パーマ・眼鏡・不機嫌顔…そっくりな外見

鈴木伸一の髪型は、非常に癖が強いアフロヘアに近い天然パーマで、眼鏡をかけており、締まりのない口で、いつも不機嫌そうなしかめ面をしています。
そして、彼はラーメンが好きです。

これら本人の特徴が、そっくりそのまま、アニメの小池さんに取り入れられているのです。

トキワ荘時代のラーメン愛が反映

当時トキワ荘に住んでいた鈴木伸一(すずきしんいち)は、トキワ荘近くの中華料理店「松葉」から、当時1杯40円だったラーメンを出前でよくとっていたそうです。

トキワ荘通り（現：南長崎通り）に現存するラーメン屋「松葉」

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醤油ラーメンがアニメに登場するモデルに

そんな鈴木伸一が食べていたのは「醤油（しょうゆ）ラーメン」です。
そして、この醤油ラーメンが、アニメに出てくるラーメンのモデルになったともいわれています。

「小池さん」は本名じゃなかった！名前の由来と誤解

本当は「鈴木さん」だった

小池さんは、「オバケのQ太郎」で初めて登場しました。
が、もともとは「小池さん」ではなく、「小池さん家に下宿(げしゅく)している鈴木さん」でした。

それでは、何故鈴木さんが小池さんになったのでしょうか？

誤解がそのまま定着した経緯

当時、モデルとなった鈴木伸一は、小池家に下宿していました。
そしてスタジオ・ゼロで背景を担当していた野口竜(のぐちりゅう)が、これを忠実に再現し、漫画中の住宅の表札に「小池」と作画しました。
そのため、苗字が「小池」だと誤解されてしまい、そのまま定着したのです。

小池さんは他の藤子作品にも登場する？

『パーマン』『ドラえもん』など多数出演

かくして、「オバケのQ太郎」で初めて登場した小池さんですが、その親しみやすいキャラクターと実在モデルの存在、また、主役ではないものの登場するたびに確実に笑いを誘う存在感が、読者の心を鷲（わし）づかみにします。
そしてその後、小池さんは「パーマン」や「ドラえもん」、「忍者ハットリくん」など、多くの藤子漫画に登場します。

職業はアニメーター・漫画家が中心

藤子漫画に登場する小池さんの職業は、多岐にわたっています。
その中でも、アニメーター、漫画家であることが多いです。

エキストラから重要キャラまで多彩な役柄

小池さんの役柄は、基本的には「一市民」的扱いで、ラーメンを食べていると主役陣に乱入(らんにゅう)される、またラーメンを台なしにされる、あるいは、エキストラ的に現れることが多くなっています。
端役(はやく)であることが多いものの、時には中核(ちゅうかく)をなす人物である場合もあります。

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まとめ

「オバケのQ太郎」に、小池さんという中年男性が登場します。
この小池さんは、いつも同じ髪型、同じ表情でズルズルラーメンを食べていますが、実は、この小池さんにはモデルとなった人物がいます。
その人物の名前は、アニメーターの鈴木伸一(すずきしんいち)で、メガネや髪型、ラーメン好きなところなど、本人の特徴が、そっくりそのまま、アニメの小池さんに取り入れられているのです。