「タイガーマスク」の最終回はどうなる?- タイガーマスクVS「虎の穴」のボス宿命の対決!暴かれた伊達直人の正体!衝撃と感動のラスト!

この記事は約 4 分で読めます

梶原一騎(かじわら いっき)のプロレス少年漫画・「タイガーマスク」のテレビアニメで、最終回はどうなるのでしょうか?
「虎の穴」のボスが自らマスクを被り、最強最後の悪役レスラー「タイガー・ザ・グレート」として現われ、タイガーマスクを抹殺しようと宿命の対決を繰り広げます。殺意を剥き出しにして凶悪な反則技を連発するボス。試合中にはマクスが剥がされるハプニングも!今も語り継がれる名作アニメの衝撃と感動のラスト!

タイガーマスク
写真はこちらからお借りしました。

運命の刻が来た – タイガーマスク、最後の対決!

ついに、宿命の時が訪れた。長きにわたってタイガーマスクを追い続けてきた「虎の穴」のボスが、ついにその姿を現したのだ。これまで影に隠れ、刺客を次々と送り込んできた冷酷な支配者が、ついに自らリングに上がる決意をしたのである。

ボスは黄金色に輝くマスクを被り、最強最後の悪役レスラー「タイガー・ザ・グレート」として姿を現した。その威圧的な存在感は、会場全体を震撼させた。虎の穴の総帥であるこの男は、技・力・反則というレスラーに必要な三大要素すべてを極めた、文字通り最強の存在だった。

そして今、裏切り者であるタイガーマスクとの直接対決の時が来たのだ。リングには異様な空気が漂っていた。この試合にはレフリーすらいない。それはつまり、ルールなき真の殺し合いを意味していた。

試合のゴングが鳴り響いた瞬間、タイガー・ザ・グレートの目に凄まじい殺意が宿った。虎の穴を裏切り、自分たちの計画を台無しにしたタイガーマスクを、この場で完全に抹殺する。それがボスの唯一の目的だった。

グレートは容赦なく凶悪な反則技を連発した。目潰し、急所攻撃、凶器による襲撃――およそプロレスとは呼べない、まさに殺人技の数々がタイガーマスクを襲う。観客たちは息を呑み、恐怖に震えた。これは試合ではない。公開処刑なのだ。

衝撃の瞬間 – タイガーマスクの正体、ついに暴かれる!

タイガーマスクは、グレートの凶悪な反則攻撃に何度も倒れかけながらも、必死に耐え続けた。彼はこれまで通り、自らは反則技を使わず、正々堂々とした戦いを貫こうとしていた。それが、彼がタイガーマスクとして守り続けてきた矜持だったのだ。

しかし、グレートの攻撃は執拗を極めた。折れた机の鋭い破片を凶器として使い、タイガーマスクの顔面を狙って振り下ろしたのだ。死の危険を感じたタイガーマスクは、咄嗟に体をひねってそれを避けた。

その瞬間――

ビリッ!

凶器がマスクを直撃し、黄色いマスクが完全に引き裂かれてしまったのだ。

会場が凍りついた。観客たちは息をすることすら忘れ、リングを凝視した。そこには――伊達直人の素顔があった。これまで誰にも明かさなかった、タイガーマスクの正体が、今、白日の下に完全に晒されてしまったのだ。

長い沈黙の後、伊達直人は涙を流しながら、高々と笑い声を上げた。それは悲しみと怒りが入り混じった、凄絶な笑いだった。

「虎の穴からもらったものをたたき返してやる!それで俺は伊達直人に返るのだ!」

その宣言は、リング全体に響き渡った。もはや隠すものは何もない。正体を明かされた今、伊達直人として、人間として、虎の穴に完全な決着をつける。そう決意した瞬間だった。

そして次の瞬間、伊達直人の目が殺意の色に染まった。これまで封印してきた虎の穴仕込みの凶悪な反則技が、ついに解放されたのだ。

タイガー・ザ・グレートを上回る容赦ない攻撃が始まった。目潰し、噛みつき、関節を破壊する危険な技――虎の穴で叩き込まれたあらゆる殺人技が、今、元の持ち主であるボスに向けられた。リングは血と汗で染まり、まさに地獄絵図と化していた。

別れの時 – 伊達直人、日本を去る

伊達直人の猛攻は止まらなかった。怒りに我を忘れた彼は、もはや人間の理性を失っていた。ただひたすらに、虎の穴への復讐だけが彼を突き動かしていた。

会場にいたジャイアント馬場とアントニオ猪木――日本プロレス界の二大巨頭でさえ、この異常事態を止めようとリングに駆け寄った。

「やめろ!もうやめるんだ、タイガー!」

しかし、伊達直人の耳には何も届かなかった。彼はその制止すら無視し、倒れたタイガー・ザ・グレートに最後の、そして致命的な攻撃を加えた。

止めを刺してしまったのだ――。

静寂が訪れた。リングの上で動かなくなったタイガー・ザ・グレート。血まみれになって立ち尽くす伊達直人。観客たちは言葉を失い、ただ呆然とその光景を見つめていた。

やがて、伊達直人の体から力が抜けていった。怒りが冷め、正気を取り戻した彼は、自分が何をしてしまったのかを理解した。リングの上で人を殺めてしまった――その事実が、彼の心を激しく締め付けた。

彼は自らの行為を深く恥じた。正義のヒーローとして戦ってきたはずなのに、結局は虎の穴と同じ、憎しみに駆られた獣になってしまった。それが耐えられなかった。

こうして伊達直人は、誰にも別れを告げることなく、静かに日本を去った。タイガーマスクとしての過去、虎の穴での記憶、そしてリングで流した血――すべてを背負ったまま、彼は姿を消したのである。

物語は、こうして幕を閉じた。誰もヒーローにはなれなかった。ただ一人の男が、宿命と戦い、そして敗れ去った。それが、タイガーマスクの最終回だったのだ。

「タイガーマスク」のテレビ放送
1969年10月2日 - 1971年9月30日(全105話)

参考にしたサイト
タイガーマスク – Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/タイガーマスク

レクタングル(大)広告