プーアル茶の味の決め手は南部鉄にあった?|プーアル茶用 高級南部鉄瓶ヒットの裏側を探る!

この記事は約 1 分で読めます

プーアル茶

プ―アール茶用の南部鉄瓶があることをご存じですか?
1個5~6万円ほどする、高級品です。
しかし南部鉄瓶は、本来日本茶用に作られたものです。
この記事では、いかにしてプ―アール茶用の高級南部鉄瓶が開発され、ヒットしたのか、その誕生の裏側をわかりやすく解説します。1分で読める雑学トリビア!

プ―アール茶をおいしく淹れるには容器が命?

中国で、日常生活に欠かせないプーアル茶。
独特の風味と香り、そして深い味わいが魅力のお茶です。

このプーアル茶は、緑茶を黒麹菌(くろこうじきん)などとともに長期熟成させて作る「後発酵茶(こうはっこうちゃ)」で、10~20回ほど繰り返し飲むことができます。

さて、プーアル茶をおいしく淹(い)れるためには、熱湯を注いで短時間で成分を抽出(ちゅうしゅつ)するのがコツです。
そのためには、お湯を入れる保温性の高い容器が必要です。

日中合作!プーアル茶専用 南部鉄瓶の開発とヒット!

南部鉄瓶
南部鉄瓶
写真は、こちらからお借りしました。

そこで、中国・上海(しゃんはい)の茶製造・販売大手「大可堂」が目をつけたのが、日本の岩手県奥州市にある伝統工芸品でもある南部鉄瓶です。

大可堂は、岩手県奥州市にある、1852年(嘉永5年)創業の老舗(しにせ)南部鉄器メーカーである「及源鋳造(おいげんちゅうぞう)」に、「最高のプーアル茶を淹れるための鉄瓶」を依頼しました。

保温性の高さに関しては、もともと南部鉄瓶の得意とするところです。
しかし、そこには大きな問題がありました。
南部鉄瓶は、本来日本茶用に作られたもの。
プーアル茶から最高の味を引き出すためには、そのままでは不十分なのです。

及源鉄瓶は、大可堂の要望を受け、注ぎ口の切り口を変えるなど、数回にわたって改良を加えます。
そして、約9ヶ月間をかけて、理想のプーアル茶用の南部鉄瓶をついに完成!
その仕上がりを見た大可堂の張奇明会長も、「これはパーフェクトな出来だ」と大絶賛します。

そして、完成した南部鉄瓶の価格は1個5~6万円で、年平均1000個を売り上げるヒット商品となったのです。

レクタングル(大)広告