ガラスは、構造的には液体だった?

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ガラスの グラス

「ガラスの成分は?」と聞かれると、答えに窮(きゅう)する方も多いことでしょう。
実は、ガラスは難しい物質で、学校ではあまり取り上げられないため、成分を知らない方も多いのです。

ガラスは一体、何でできているのでしょうか?

ガラスの成分は、ケイ砂(けいしゃ)です。
これは、水晶が砂状になったもので、ケイ酸の結晶からできています。
これに、石灰(炭酸カルシウム)とソーダ灰(炭酸ナトリウム)を加え、1000℃以上の高温で溶かし、その後冷やすと、ガラスができるのです。

が、ここで新たな疑問がわきます。

石灰も、ソーダ灰も、どちらも白色で不透明な物質です。
水晶に不透明な物質を混ぜているにもかかわらず、何故、透明なガラスができるのでしょうか?

「透明」な物質は、光を反射したり吸収したりせず、通過させます。
光は、波長が400~700ナノメートルの電磁波(でんじは)で、物質に当たると分子の中の電子と影響しあいます。
この相互作用によって、物質は光を反射したり吸収したりします。

ガラスやダイヤモンド、水などの透明な物質を作る分子は、光の波長の電磁波とほとんど影響しあうことがありません。
そのため、これらの物質の分子は、光を無視して通過させてしまうのです。

また、ガラスの一様性(いちようせい、=全てが一定で変化のない状態)も、透明化に一役かっています。
ガラスは、砕(くだ)かれて粉ごなになると、光を通さなくなりますが、これはガラスの1粒1粒が光を反射させたり、屈折させたりするためです。
光を通すためには、このような一様性が重要になるのです。

さて、そこでガラスの内部を観察してみると、面白いことが分かります。

”ガラスの外見は固体ですが、分子が液体のようにさまざまな方向を向いていて、構造的には液体と考えられるのです。このような物質をアモルファス(無定形固体)と呼びます”。

ガラスのこの構造が、光を通過させて透明化することに役立っているのです。

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