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ボクシング映画史上最高傑作――誰もが認める「ロッキー」。 だが、信じられないことに、この伝説の物語は、主人公が戦わずに終わる予定でした。
一体、何があったのでしょうか?
衝撃の事実!「ロッキー」は戦わずに終わるはずだった – 伝説の脚本を変えた一言とは?

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時は1976年。無名の俳優シルベスター・スタローンは、モハメド・アリと無名ボクサーの実話に心を打たれ、たった3日間で脚本を書き上げました。それが、「ロッキー」です。
圧倒的(あっとうてき)な王者に挑む、負け犬ボクサー。 何度も何度も打ちのめされながら、それでも愛する女性エイドリアンのために立ち上がる姿。 この不屈(ふくつ)の魂が、全世界を感動の渦に巻き込んだのです。
ところが――
スタローンが最初に書いた脚本は、今私たちが知る物語とはまったく違っていました。 なんと、ロッキーは試合に出場すらしなかったのです。
試合前日、マネージャーのミッキーが王者に対して人種差別発言を放ちます。 それに失望したロッキーは試合を放棄(ほうき)し、ボクシング界から姿を消す――。
これは、当時流行していた「アメリカン・ニューシネマ」の陰鬱(いんうつ)な結末。希望のかけらもない、絶望のエンディングでした。

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だが、この最悪のシナリオを阻止(そし)した人物がいました。
スタローンの妻です。
脚本を読み終えた彼女は、夫にこう告げました。
「私は、こんなロッキー嫌いよ」
たった一言。しかし、この言葉がすべてを変えたのです。
スタローンはエンディングを書き直し、私たちが知る感動のクライマックスが誕生しました。 最後まで戦い抜くロッキー。敗北(はいぼく)しても、尊厳(そんげん)を失わない男の物語。
映画史に残る名作「ロッキー」。 その最大の功労者(こうろうしゃ)は、もしかしたら、あの一言を放った妻だったのかもしれません。