ロッキングチェアの歴史と発明者を徹底解説!ケネディ大統領も愛用した揺り椅子の起源

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ロッキングチェア

「腰掛けて楽しい椅子(いす)」といえば、その代表は、やはりロッキングチェアでしょう。

あのケネディー大統領も、大のロッキングチェアファンで、ホワイト・ハウスの執務室(しつむしつ)に運び込み、暇さえあれば、その揺りかご効果を楽しんでいたといいます。
この記事では、この心地よい揺り椅子―ロッキングチェアの発明者と歴史をわかりやすく解説します。

ロッキングチェア発明者と歴史

ロッキングチェアに座る老人

ロッキングチェアは、実は発明者は不明です。その起源と発展の歴史をご紹介します。

起源と初期の歴史

ロッキングチェアは、**18世紀初頭(1700年代前半)**に、北アメリカのイギリス植民地で使用され始めたとされています。
当初は、普通の椅子の脚の底にカーブした板を取り付けて揺れるようにしたもので、主に庭などの屋外で使用されていました。

1725年頃に、イングランドに紹介され、こちらも庭で使うための椅子として用いられました。「rocking chair(ロッキングチェア)」という言葉が初めて使われたのは、1766年とされています。

ロッキングチェアの発明者は諸説あり

発明者についての諸説
ロッキングチェアの発明者については諸説あり、アメリカの発明家ベンジャミン・フランクリンが1710年に発明したという説もありますが、歴史家たちはこれを否定しています。
実際には、初期のアメリカの家具職人や農民たちが考案したと考えられています。

転換期:ミヒャエル・トーネットの革新
ロッキングチェアの歴史における最大の転換点は、1860年にドイツの家具職人ミヒャエル・トーネット(Michael Thonet, 1796-1871年)が登場したことです。

トーネットは曲木(ベントウッド)技術を開発しました。これは、木材を蒸気で加熱して曲げる技術で、優美な曲線を持つロッキングチェアを実現しました。肘掛けや脚が曲線を描いてそのまま床面に接するアーチ状の部分へと続くデザインは、従来のロッキングチェアの概念を変え、しかも軽量でした。

その他の重要な発展
1830年代: アメリカの実業家ピーター・クーパーが、世界初のスチール製ロッキングチェアを設計し、1851年のクリスタル・パレス展覧会(ロンドン万国博覧会)で展示されました。

18世紀中頃:
ウィッカー(籐)製のロッキングチェアがアメリカで盛んに製造され、その職人技と創造的なデザインで人気を博しました。

1920年代:
折り畳み式ロッキングチェアが登場し、旅行や屋外活動用として人気となりました。

1950年代:
アメリカの家具職人サム・マルーフのロッキングチェアが、その耐久性と豪華な外観で有名になりました。スキー板のような形状のロッカーが特徴です。

20世紀以降のデザイン革新
ル・コルビュジエ、チャールズ&レイ・イームズ、ガエ・アウレンティなど、多数の著名な建築家や家具デザイナーが、金属、合板、プラスチックなどの様々な素材を使った革新的なロッキングチェアをデザインしています。

まとめ

まとめ猫

以上見てきたように、ロッキングチェアには、家具職人や農民たちの汗と技術がぎっしり詰まっています。
ロッキングチェアは、アメリカの文化と深く結びついた家具として、300年以上にわたって愛され続けている椅子でもあります。
そのような椅子だからこそ、ロッキングチェアの揺れは、私たちを心地良くしてくれるのかも知れませんね。

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