ベートーベンの肖像画(しょうぞうが)を見ると、ボサボサの髪をしています。
これは一体、何故なのでしょうか?
近世に活躍した音楽家は、みなかつらをつけていた
バッハやモーツァルトなど、近世(きんせい)に活躍した音楽家の肖像画(しょうぞうが)を見ると、みな一様に豪華(ごうか)に盛られた白い巻き毛をしています。
実はあの髪、地毛(じげ)ではなく、なんと、「かつら」なのです!
近世ヨーロッパでは、ルイ14世がこの白い巻き毛のかつらを愛用(あいよう)するようになって以来、宮廷(きゅうてい)に出入りする王侯貴族(おうこうきぞく)たちは、みなこのかつらをつけていました。
つまりこのかつらは、宮廷(きゅうてい)での正装(せいぞう)となっているもので、バッハらは、その王侯貴族(おうこうきぞく)をパトロンとした宮廷音楽家(きゅうていおんがくか)だったため、彼らにならってかつらをつけていたのです。
ベートーベンの髪型は、彼の生き方の意思表示だった
出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/
そんな中、「運命」や「第九」などで知られるベートーベンは、他の作曲家とはちょっと違っていました。
彼は、王侯貴族(おうこうきぞく)の注文に応じて作曲するのではなく、自分が作りたい曲を作り、その作品を欲しい相手に売る、というスタイルをとっていたのです。
ベートーベンは、そのような独立自尊(どくりつじそん)の生き方を追求した意思表示として、かつらを着用せずに、あのような独特のボサボサ頭を通していたのです。
おわりに
「ボクの名前は、ベートーベン。よろしくね」
“My name is Beethoven. Nice to meet you.”
出典:https://www.jilljohnsonphoto.com/index2.php
今日は、ベートーベンの髪型がボサボサだったのは何故かという話を書いてみましたが、いかがでしたか?
確かに、ベートーベンだけ異色(いしょく)の髪型という感じですが、そのような深い意味があったのですね。(゚O゚;ベートーベン、スゴッ!
そうそう。ベートーベンといえば、毎年年末になるとベートーベンの第九が演奏されますが、これは何故なのでしょうか?
答えは、以下の記事をお読みください。