世界一短い手紙を書いたのは誰?ヴィクトル・ユゴーと驚きの「?」「!」の往復書簡

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世界一長い手紙を書いたのは誰?

世界一短い手紙は、フランスの文豪ヴィクトル・ユゴーが出版社に送った「?」だけの一文。返事は「!」というユーモラスなやり取りでした。さらに世界一長い手紙の記録も紹介し、手紙にまつわる驚きの雑学を解説します。

世界一短い手紙を書いたのはヴィクトル・ユゴー

世界一短い手紙を書いたのは、フランスのロマン主義の詩人・小説家、ビクトル・ユーゴー(Victor-Marie Hugo、1802年 – 1885年)です。

ビクトル・ユーゴー
ビクトル・ユーゴー
写真はこちらからお借りしました。

ビクトル・ユーゴーは、『レ・ミゼラブル』の著者として著名ですね。

『レ・ミゼラブル』は、政治にも関心をもっていたビクトル・ユーゴーが、ナポレオン3世のクーデターに反対して亡命生活を送っていた間に書き上げた作品です。

「?」と「!」だけのやり取りの背景

ビクトル・ユーゴーは、当時バカンス中でしたが、1862年に出版したばかりの小説『レ・ミゼラブル』の売れ行きが心配になり、出版社に手紙を書きました。
そして、そのときの文面が、面白いことに、白い用紙の真ん中に書かれたたった一字、

?

でした。

彼は、この一字で、

「本の売れ行きはどうですか? とても気になっています」

という気持ちを表わしたわけです。

すると、間もなく出版社から返事が届いたのですが、それもまたたったの一字で、

でした。これはつまり、

「すごい人気です! おめでとう!」

というわけです。

何ともシャレた手紙の往復ではありませんか!

世界一長い手紙を書いた人物とは?

これとは反対に、世界一長い手紙を書いた人は、ギネスブックによればイギリスのアラン・ホフマンさんが妻のジャネットさん宛てに2年がかりで書いた英語の手紙です。
その語数は、なんと、140万2344語!

140万2344語とは、これまた膨大な文字数ですね!おお!(゚o゚)

ということで、この手紙を読むのにかかる時間をちょっと計算してみました。

英語のネイティブスピーカーの平均読書速度は、1分あたり約200〜250語です。
250語として計算すると、

1,402,344語 ÷ 250語/分 = 5,609分
5,609分 = 約93.5時間 = 約3.9日間(24時間換算)
1日8時間読書した場合:約11.7日間

となります。

つまり、この手紙を平均的な読書速度で読むと、約90〜120時間、つまり1日8時間読んで約2週間かかる計算になります。

参考までに、一般的な長編小説が7〜10万語程度なので、この手紙は長編小説約14〜20冊分の分量に相当します。

まとめ:長さではない!手紙は思いを伝える手段

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手紙は、言葉の長さではなく、いかに想いを効果的に伝えるかが重要であるということが、以上2つのエピソードから読み取れます。

フランスの文豪ヴィクトル・ユゴーが「?」一字で『レ・ミゼラブル』の売れ行きへの不安を表現し、出版社が「!」で大成功を伝えた往復書簡は、最小限の言葉で最大限の感情を伝えるコミュニケーションの素晴らしさを示しています。

一方、イギリスのアラン・ホフマンさんが妻に送った140万語以上の手紙は、その対極にあります。これは愛する妻への2年間の想いを、あらゆる言葉を尽くして伝えたもので、読むだけで2週間近くかかる膨大な作品です。

短さと長さ、どちらも極めたとき、そこには深い愛情やユーモアといった人間の心が宿る—それが手紙という古典的なコミュニケーション手段の永遠の魅力なのです。

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