スプーン曲げは、やはり超能力なのか?

スプーン曲げ

超能力者の行なう、定番のスプーン曲げ。
超能力を信じている人たちにいわせると、あの現象は超能力者から放出された何らかのエネルギーが、スプーンを構成している金属に働いて起きる現象だといいます。
一方、超能力に否定的な人たちは、あれは単なるマジックに過ぎないといいます。

実際、多くのマジシャンが、超能力者が行なうように「スプーン曲げ」を披露(ひろう)できるのは事実です。
中には、超能力者以上に鮮やかに行なう人も少なくありません。

それでは、マジシャンは、一体どういった方法でスプーンを曲げているのでしょうか?

マジシャンにいわせると、スプーン曲げなど、トリックとも呼べないくらい簡単なもの。
その仕掛けは、ざっと以下の通りだといいます。

まず、スプーンはあらかじめ熱をくわえ、焼きなましておきます。
そうすれば、かなりやわらかくなります。
また、あらかじめ切断して、パテでつないでおけば、手をふれずとも、首の部分を落とすことは簡単です。

その他、スプーンをお客に検(あらた)めてもらったあと、人の視線をたくみにそらしておいて、その間にやわらかいスプーンとすりかえてしまうこともあります。
この技法は「ミスディレクション」といい、マジックの基本的なテクニックのひとつだといいます。

もちろん、人の見ていない一瞬をとらえて、力技でスプーンを曲げてしまうことも可能です。

ただし、本物のスプーンは意外と硬く、数10キロの力を加えないと曲がりません。
そのため、”超能力”を行なうためには、それに見合うだけのパワーが必要です。

そのためかどうかは分かりませんが、スプーン曲げを得意とする超能力者は、どういうわけか体育会系の人が多いです。
かつて、日本のスプーン曲げの第一人者といわれたK氏も、ボディービルで鍛えたようなたくましい体をしていたものです。

ただ、周知の通り、人間のもつ能力に関しては、すべてが解明されたわけではなく、未知の部分がまだまだあることも確かです。
いくらスプーン曲げがマジックでもできるからといって、すべての超能力者がインチキだと決めつけてしまうのは早計でしょう。

実際、きつく栓をした試験管の中に入れられた針金を、最初から最後まで、まったく手をふれずに曲げてしまう超能力者も存在します。

ちなみに、スプーンをもしも熱で数秒のうちにやわらかくしようと思ったら、1000度以上の熱が必要です。
が、生身の人間である超能力者が、この方法を使っているとは思えません。
やはり、”気”でやわらかくしているのか、あるいは異次元パワーのような、何か現在の私たちには未だ解明できていない、未知のパワーでやわらかくしているのか、興味は尽きません。

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